糠床
今朝の日曜版の川柳に「百年のタイムスリップ母の糠」というのがありました。百年の年代ものの糠床です。我が家の糠床も優に百年越え。子育て仕事と多忙な時期も途切れることなく今に至りました。夏の合宿、仕事がらみの出張や旅行。家を空けることも多かった暮らしでしたが糠床は健在でした。私よりはるかにこまめな専業主婦の妹達も、結婚した時は同じように母が糠床を持たせてくれたはずですが、健在なのは我が家だけ。不思議な気がします。特別なことはなにもしない。置場所も一年中同じ。ただ、上下を混ぜるのだけは忘れずにの至ってシンプルな付き合いなのですが。
母の日に贈られた紫陽花が二鉢とも同じ色になりました。綺麗なピンクと爽やかなブルーだったのに。まるで糠床の古漬けみたいに渾然としています。歳を重ねるというのはこういうことなのかなあ、ピンクもブルーもなくなって一様の老人になるのかなあと感慨深い。でも、百年ものの矜持をもってスッキリシャンとしていたいと思います。
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