隣席の人
早稲田大学夏期講座「江戸の絵本、黄表紙を読む 」も二週目に入りました。受講生は暗黙の了解で、初日に座った席が定位置になります。お隣同士が会話をしているところは見受けません。皆さんお勉強に来ているという感じです。
私の隣席の方は同年代の女性。静かそうな目立たない方で杖をついています。みるともなしに目に入った隣席の人のノートに驚きました。大学ノートにびっしり書き込んであります。事前に予習をしてノートをつくってくるとしか思えません。そのノートに講師の説明を書き加えているのです。
講義が終わったあと、おもわず言いました。「素晴らしいノートですね」。隣席の人は嬉しそうに微笑んで「この講座は、65年前の卒業論文なんですよ。だから、資料も持っているので」と言いました。凄い人がいるものです。早稲田大学の社会人向け講座を統括している部署を「エクステーションセンター」といいます。エクステーションとは、拡張、延長、、拡大、伸長などの意味があります。65年前の卒論をエクステーションしている隣席の人に触発されました。時間潰しだとか、居眠りしながらだとかいいながら、オバアサン時間を過ごしている自分が情けない、もう少しシャッキリしなくてはと反省しました。
何だか元気が沸いてきて、講義の後は学内を少し散歩し、明日会う友人たちに早稲田のお土産を買いました。
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