冬の薔薇
暖かい朝です。久しぶりに暗渠の道を歩きました。未だ日差しが届いていないのに、そこだけが明るく見えました。冬薔薇です。霜にも負けず健気です。
古くは、「そうび」や「イバラ」と言われていたようで、古今集に紀貫之の「そうび」と題する和歌が、万葉集では防人の歌にイバラが詠われています。現代の俳句でも、冬の薔薇には素敵な句が沢山あります。子どもの頃、薔薇という漢字が書けるか競ったことを思い出しました。
菊枯れて冬薔薇蕾む小庭かな 正岡 子規
冬薔薇や気になる人のとほくゐて 環 順子
精一杯生きて八十路や冬の薔薇 筏 愛子
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