満天星の花
満天星の白い花が満開です。満天星は一年を通して、どの時期でも楽しめる稀有な花木だと思います。春は可憐な白い小花、夏は清々しい緑、そして秋から初冬の真紅の紅葉。満天星を「ドウダン」と読むのが長いこと不思議でした。最近、その謎が解けてスッキリしました。先に「ドウダンツツジ」の名前があったようです。元々は幹から枝分かれした形状が、篝火を焚く結び灯台に似ているので「灯台」と呼び、それが変化して「ドウダン」となったというのが命名の由来でした。後に中国の伝説から「満天星」の文字が当てられたようです。この伝説はなかなかフアンタジックです。道教の神様が仙宮で薬を練っていた時に、側に置いた玉盤の霊水を誤ってこぼしてしまい、その霊水が飛び散って側にはえていたドウダンツツジに降りかかって壺状の珠になり、満天の星の様に輝いて見えたので「満天星」の文字を当てる様になったのだそうです。今では何の不思議も無く、満天星=ドウダンです。
満天星の一花一音づつの鈴 加藤 燕雨
受難曲満天星の雨しろがねに 古賀まり子
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