時雨

今朝も時折パラパラと雨粒が落ちてきます。通勤の人々も、傘をさす人ささぬ人バラバラ。晩秋から初冬にかけて不意に降りかかる雨を時雨と言います。
季節的には少し早いのでしょうが、昨日からの冷え込みでは、時雨と言うのが似合いの雨です。古来時雨は詩歌や俳句には欠かせないテーマ。風雅なもののようで、様々な呼び名があります。降る時間帯によって、朝時雨、夕時雨、小夜時雨など。
でも、実生活では季節の移ろいに心細さを感じる空模様。昨日の晴天が嘘の様で落差の大きいこと!。
芭蕉には時雨を詠んだ名句が多くありますが、旅の人芭蕉にとって時雨は身に沁みるものがあったのでしょう。
傘をさしたりつぼめたりの散歩道に、山茶花が咲いていました。
 旅人と我名よばれん初しぐれ    松尾 芭蕉
 初しぐれ猿の小蓑をほしげなり   松尾 芭蕉
 化けそうな傘をかす寺の時雨かな  与謝 蕪村
 人恋し杉の濡手に霧しぐれ     加舎 白雄

やよいの日々

日々の日常を綴ります。

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