早めの忘年会
気心通じた元同僚の友人達との早めの忘年会がありました。みんなのお気に入りの「美鈴」。古都川越の寺の路地にひっそり構える店です。
晩秋から初冬を写した料理は、眼福と口福を満たしてくれます。「いつも美味しいけれど、今日の包丁さばきは格段」と言うと、女将が嬉しそうに言いました。「息子が後を継ぐと言って、板場に入りました。私達の代で畳もうと思っていたのですが。」息子さんは34歳、居酒屋チェーンを五店ほど任されていたそうですが、美鈴の後継になる決心をして父親に弟子入りしたそうです。「冷蔵庫やテーブルも新調しました」と女将さん。息子が弟子入りしたので御亭主の気合いが料理に現れたのでしょう。刺身のあしらいに洋野菜のロマネスコ、焼き物の箸休めにドラゴンフルーツが添えられて、若い息吹を感じた訳が分かりました。「これからも美鈴の味がいただけるのね。元気でいましょう」と希望を持って散会しました。見送ってくれる女将と御亭主。板場の奥に洗い物をする青年が見えました。
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