待合室のお雛様
月に一度の健康相談と処方箋。数ヶ月おきに簡単な血液検査をしていただくかかりつけ医院の待合室に、今年もお雛様が飾られました。院長の女医さんとお嬢さんのお雛様のようです。病院ですから体調も気分もくすみがちな待合室に和やかな空気が流れます。毎年、このお雛様に会うと「春遠からじ」と元気が湧いて来ます。お雛様は、院長先生の無言のエールの様に感じます。
先代の院長先生は女医さんのお父上で、船医さんだったと言う無骨な方でした。船医さんはあらゆる傷病に対応する職種らしく、外科、内科、産婦人科を一手に担い、入院設備も充実した病院でした。
次男の出産でお世話になった時の病院食のおしゃれで美味しかったことが忘れられません。その時、部屋まで食事を運んでくれた小学生のお嬢さんが、今の女医さんです。食事が贅沢で美味しかったことをお話ししたら「患者さん第一で、家族は質素でしたよ。母は患者さんの食事作りの為に、料理学校に行っていました」のお応えでした。
良き時代の良き家庭医の伝統が、待合室のお雛様に受け継がれてれいると思いました。
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