護る

夜来の慈雨のおかげで、空気がしっとりとしています。雨戸を繰ると梅の香りが家の中まで入ってきます。一年で一番贅沢な時季。道を隔てた屋敷林の梅です。私が住む陋屋を挟むように、広大な屋敷林が二つあります。駅に近い方は、市に寄贈され「野草園」として屋敷林共々保護さていますが、梅の香の主は個人のお住まい。亡夫が生前言っていた言葉を思い出します。「春は梅の香り、夏は緑と涼風、秋は紅葉、冬はからっ風の防波堤。四季折々に地域を護り楽しませてくれているのだから、課税に考慮するべきだと思う」。屋敷林と広大な庭は、ご家族総出で枝の剪定、落ち葉掃き、除草と弛まぬ努力で護られています。
今朝も家から15分程の散歩道にある農家の大きな樹木が切り倒され、農地にトラックが入っているのを見ました。間も無く宅地造成されるのでしょう。散歩道の木陰もなくなります。失われた自然は取り返しがつきません。



やよいの日々

日々の日常を綴ります。

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