旅の日
今日五月十六日は「度の日」です。
松尾芭蕉が奥の細道の旅に、深川の庵を出発した日を記念したものだそうです。千住、春日部、日光、那須そして陸奥の入り口の白河の関へ23日かかったと言われています。今では新幹線で1時間20分。
餞別に貰った草鞋に、魔除けの菖蒲の葉をくくりつけてひたすら歩く旅でした。
「旅行行きたいわね」「でも、まだ我慢じゃない?」友達との電話の締めくくりは、いつもこの言葉。コロナ禍の家籠りで、失ったのは脚力よりも、旅する意欲かもしれないと思います。
今日の気温は15℃。小雨混じりの暗い月曜日です。これから早稲田大へ古事記の聴講に出かけます。現実の旅ではないけれど、遥か「海幸山幸」の世界へ、時空を超えた旅のつもりです。とはいえ、時折り襲う睡魔に、文字通り夢うつつを彷徨う私ですが。
あやめ草足に結ばんわらじの緒 松尾 芭蕉
行く春や鳥啼き魚の目は涙 松尾 芭蕉
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