春の設え
お誘いいただいて、今年も生花作家さんの雛祭りを見せていただきました。
棟方志功の屏風を背に、雅な内裏さま。お心入れの菱餅、三宝に載った雛霰。マンションのロビーに春の設え。
生花作家さんの力作は、早咲きの桜と山茱萸。仄かな桃色と黄色が春を呼んでいます。
案内してくださったご主人は、蕪村が大好きとのことですので、一句。
雛祭る都はずれや桃の月 与謝 蕪村
今日から三月と言うのに、重い空から冷たい雨が降り、時折強い風が吹いています。
老いゆくは淋しきものよひな祭り 高浜 年尾
花を観ても、雛を観ても、以前のように心が弾まない自分がいます。生花作家ご夫妻の元気を分けていただいた気分です。
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