松姫伝説
「午後のお茶しませんか」八王子在住の友人から嬉しいお誘い。おもやげに松姫最中を頂きました。松姫は甲斐の猛将武田信玄の息女、美しい人で降るほどの縁談があったそうです。父の信玄が没し、武田家が滅びると僅かな侍女を伴って八王子に落ち延び、仏門に帰依しながら近所の子どもに手習いを教えて暮らし、中でも養蚕や機織りの技術を熱心に伝えたといわれています
八王子は昔から絹織物の街として知られています。ふと「甲斐絹(かいき)」という言葉を思いだしました。甲斐の絹です。物の乏しかった幼い日、母が手作り服を作ってくれたとき「この生地は、甲斐絹といって上等なのよ」といっていたのです。鈍い光沢と滑らかな手触りが蘇りました。
甲斐の松姫が八王子に伝えたという絹織物、甲斐の絹。こんな話題で頂く午後の珈琲はことのほか美味しかったです。
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