奇跡の15分
大学の正門前のバス停で駅行きのバスを待っていたら女の人から声をかけられました。
「駅行きはここですか」「はい」。「今日は寒いですね。」とスカーフを取り出したバックが素敵だったので思わず「素敵なバックですね」というと「大学の方?」と聞かれたので卒業生ではないけれど、この大学が好きでカルチャーに来ていると答えました。彼女は学内で開催されている山本容子の版画展を観る為に、一人埼玉県の蓮田市から来たそうです。版画家の山本容子は埼玉県生まれの美しく奔放な女性。山本容子が大好きという彼女に似た空気を感じました。
バスが来ると彼女は「もっとと話したいからお隣に座っていいですか」といって相席しました。
私が受講している講座に関心を示し、 「知らないことを知った時が一番楽しい」という彼女。知的欲求が充足したときが嬉しいという言葉に共感しました。駅に着くと「山本容子を是非ご覧になってね」といって颯爽と人混みに消えました。
出会いからわずか15分、素敵な人に会いました。古くからの知己のような会話でした。彼女もそんな風に感じてくれたら嬉しいと思います。
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