流石、伊東屋さん

机の引きだしから、ウオーターマンのボールペンと万年筆が出てきました。何時、誰から貰ったのか記憶が定かでないほど古いものです。もう一度、使ってみたいと思い池袋東武百貨店にある伊東屋さんにいきました。ボールペンは修理に三ヶ月かかり、部品が無いことも予想されるとのことなので断念し、万年筆と並べてケースにしまおうとすると店員さんが言いました。

「万年筆のお手入れをいたしましょう。暫くお使いでないとインクがでない場合もありますので。お時間をいただいてよろしいですか」言われるままにお願いすると、コップに水を満たしスポイドを使って万年筆の洗浄をしてくれました。こびりついていたインクが水にとけ青く染まると何度も水を変え根気よく手入れするうちにコップの水が綺麗になりました。インクのカートリッジをつけて試し書き。すらすらと気持ち良くペンが走りウオーターマンの万年筆が蘇りました。

「有り難うございます」と精算をしょうとすると 「結構です。お手入れをさせていただいただけですので」。結局私が支払ったのは、心友からの誕生日プレゼントのボールペンの芯を変えた代金のみでした。

30分近く万年筆のメンテナンスをしてくれた若い男性の店員さんの折り目正しい物腰、甦ったウオーターマンを満足そうに手渡してくれる仕草に、120年の伝統を持つ「文具の伊東屋」の誇りと文具愛を感じました。久し振りの清々しい体験です。

来週から、早稲田大学のノートはこの万年筆で録ろうと思いました。






やよいの日々

日々の日常を綴ります。

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