断りかたは難しい
旧友たちの集まりから姿を消して三年になる人がいます。勿論健在なのですが、ある時期から誰も誘わなく なったのです。原因は彼女の「断りかた」。誘われると間髪を容れず「大事なことがありますので」という断りの返事が返って来ます。「残念だけれど」とか「次にはよろしく」はありません。大事なこととは彼女が今夢中で取り組んでいる趣味のようです。元々生真面目で一途な人なので、何かに集中すると回りが見えなくなるきらいは昔からありました。たまに会う気楽な旧友達との集まりよりも、目下の課題を優先させているのでしょう。木で鼻をくくったような断りかたが数回続くと、誰言うとなく「彼女は私たちと会うよりもっと大事なことがあるのよ。誘われるのが迷惑そうだもの」となって、声をかける人がいなくなりました。私も何だか自分達が軽んじられたようで忸怩たる気分でした。惜しいと思います。この年になると中々友達はできにくい。せめて「また誘ってね」というゆとりのある断りかたができるようにしたいと思いました。
散歩道の梔子が、良い香りです。
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