七草
芹、薺、御行、はこべら、仏の座、鈴菜、すずしろ春の七草。よどみなく唱えられるとなんだかほっとします。今日は七草粥。「唐土の鳥が日本の土地に渡らぬ先に」と囃子言葉を唱えながら若菜を刻み、粥を炊く邪気払いの風習で、平安時代には行われていた様です。、起源は唐の国。御伽草子の説話におさめられています。現代では、お正月に御馳走の食べ過ぎで疲れた胃腸を労わる養生食の様に言われ、スーパーの店頭にも山積みの「春の七草」が見られます。我が家の七草粥は、家族が揃う夕食です。明日にも、緊急事態宣言が出される首都圏。思えば、このコロナ禍も鳥ならぬ飛行機や船に乗り、海を渡って来たのですから、先人の見識に驚きます。
ひとり摘む薺の土のやはらかに 中村 汀女
高麗の里御行の畦に風移る 広瀬 一郎
夜は海が近づくといふ仏の座 中尾寿美子
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