バームクーヘンの日
今日はバームクーヘンの日です。
ドイツ菓子ユーハイムの創業者カール-ユーハイムが、日本で初めてバームクーヘンを発売した日。
第一次世界大戦で捕虜になったユーハイムは、広島の収容所に収監されていました。大正8年(1919)3月4日、広島県特産物陳列館(現在の原爆ドーム)で捕虜たちの作品展が開催された時に出品したのが、我が国のバームクーヘンの始まりだそうです。日本人の口に合うよう工夫されていて、大好評だったとか。釈放後も、日本に永住することにしたユーハイムは妻エリーゼを日本に呼び寄せ、横浜でドイツ菓子ユーハイムを開業しましたが、関東大震災のため神戸に移転し営業を続けます。病没後は妻のエリーゼが後継者になりました。
実は大学入学時から「ユーハイムは大学の先輩の会社」と聞いていましたが、とても不思議でした。教育一本の地味な学風と神戸のお菓子屋さんがどうしても結びつかないのです。「バームクーヘンの日」がキッカケで謎が解けました。ユーハイム三代目社長河本春男氏は、東京師範卒業後企業家として実業界に身を投じエリーゼ夫人と知己を得、その人物を見込まれてユーハイムの経営に関わるようになったそうです。結び付けたのはサッカー。カールユーハイムも若かりし頃はサッカーの選手でゴールキーパー。河本は神戸一中、東京高等師範のサッカーの名選手。後に高等師範、東京教育大学の名監督となり、筑波大学サッカー部史にその名を残しています。貧しかった学生時代ちょっと贅沢なお茶をするのはユーハイムでした。「ユーハイムは先輩の店」。もしかすると多少の優遇でもあったのか?記憶がありません。
バームクーヘンは、年輪を象った焼き菓子。結婚式の引出物や長寿の祝い事に使われます。ユーハイムのバームクーヘンが欲しかったのですが、時節柄叶いませんでした。
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