立葵
去年は、真紅の花が咲いていた記憶がある道路脇に、ピンク色の花が咲いていました。立葵が咲き出すと、もうすぐ真夏。葵といえば、徳川家の紋どころ「三つ葉葵」を連想しますが、植物学上には「アオイ」という固有の種は無く、立葵を指すことが多いそうです。東半球の温帯に約十五種類が分布し、日本には室町時代に渡来。立葵は、種子、花、茎、根が利尿や解熱の漢方薬として重用されたようです。現代では、鑑賞用の花々も、元々は薬効を期待してのものだったのが面白いです。
じだらくに住みて屋後に立葵 飯田 蛇笏
呼ぶ子帰る子十二時の立葵 広瀬 直人
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