十日恵比寿
今日一月十日は、十日恵比寿。
子どもの頃には「恵比寿講」と言って、お赤飯や尾頭つきが食卓に並んでいた事を思い出します。
右手に釣竿左手に鯛を持ち、文字通り満面に笑みを浮かべた恵比寿様は、商売繁盛の神様。七福神の筆頭を飾ります。景気低迷でどんよりした昨今、是非とも御利益を頂きたいもの。
恵比寿には、「蛭子」や「戎」の字が当てられることもあります。「蛭子」で思い起こすのは、古事記の「蛭子伝説」。
イザナギ、イザナミがオノコロ島を生み 、次いで、 二神の間に最初に生まれた子どもは「ヒルコ」であったため葦舟に乗せて川に流したとだけ記されています。
そこから先は伝承で、古事記の記述ではありませんが、流れ流れて海辺の村落にたどり着いたヒルコは人々の手厚い養育によって成長して「恵比寿様」になったと言うのです。人々の助けによって障害を克服し、神様になって福を授けてくださる恵比寿様。ヒルコが葦舟で流される残酷な話から一転、暖かく希望を感じる伝承だと思います。「蛭子」を「えびす」と読むのも、鯛と釣竿をお持ちなのも宜なるかなです。
写真は「所沢七福神」。持明院の恵比寿様。
三年前、市民の安寧と地域興しの大願を持って、発心された地元有志の方のご尽力の結晶です。
狭山丘陵を背に点在する七福神巡りは新しい観光と御利益のパワースポット。
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